GAFAとMicrosoftの2019年7~9月期決算が出揃った。四半期業績だが、その金額は巨大IT企業の収益力の大きさがあらわされている。
- 各社の業績比較
- Googleは売上20%増も純利益23%減
- Amazonは売上24%増の純利益26%減
- Facebookは売上29%増の純利益19%増
- Appleは売上2%増の純利益3.1%減
- Microsoftは売上14%増の純利益21%増
各社の業績比較
純利益比較(2019年7月~9月期)
- Google 23%減 約70.7憶ドル(約7700億円)
- Amazon 26%減 約21.3億ドル(約2300億円)
- Facebook 19%増 約60.9億ドル(約6600億円)★過去最高
- Apple 3.1%減 約137億ドル(約1兆4800億円)
- Microsoft 21%増 約106.8億ドル(約1兆1600億円)★過去最高
増益と減益で明暗が分かれた。増益のFacebookとMicrosoftは過去最高と好調だ。
デジタルプラットフォーマーへの各国でのプライバシー問題や規制の波により、今後の業績に影響を受ける。
クラウドゲーム市場へGoogleとAppleの参入も控え、xboxですでにゲーム市場で展開するMicrosoftと収益面での影響は注目したい。
あくまでも3か月の利益で、年間ではこの4倍近くなることを考えると、世界の巨大IT企業の収益力の恐ろしさが分かる。
売上高比較(2019年7月~9月期)
- Google 20%増 約405憶ドル(約4兆3800億円)
- Amazon 24%増 約700億ドル(約7兆5600億円)
- Facebook 19%増 約176.5億ドル(約1兆9000億円)★過去最高
- Apple 2.0%増 約640億ドル(約6兆9000億円)
- Microsoft 14%増 約330.5億ドル(約3兆5700億円)★過去最高
売上高は各社増加している。Appleは主力のiPhoneの発売時期により業績は影響を受けるため、iPhoneの売上構成の比率の高さを動画やゲームなどのサービス売上の拡大に注力している。
Googleは売上20%増も純利益23%減
Googleの持ち株会社アルファベットは、2019年3Qは増収減益となった。広告収入が売上の大半を占めるが、世界各国で独禁法がらみの課題を抱えている。
- 売上高 前年同期比20%増の約405億ドル
- 純利益 前年同期比23%減の約70.7憶ドル
- 研究・開発費がかさんだことが減益の要因
- 売上高の8割以上になる広告収入は17%増
- クラウド事業、アプリストア事業など広告以外も39%増
Amazonは売上24%増の純利益26%減
Amazonの2019年3Qは増収減益となった。AWSなどの利益成長の鈍化や、プライム関連のサービス見直しにより収益面に影響が出ている。
- 売上高 前年同期比24%増の約700億ドル
- 純利益 前年同期比26%減の約21.3億ドル
- プライムの翌日無料配送が売上に貢献したが利益圧迫
Facebookは売上29%増の純利益19%増
Facebookの2019年3Qは増収増益となった。ネット広告が伸び売上は四半期で最高水準。Twitter社が政治広告を禁止したが、Facebookは継続を表明している。
- 売上高 前年同期比29%増の約176.5億ドル
- 純利益 前年同期比19%増の約60.9億ドル
- 売上高は四半期としては過去最高を更新
- 3四半期ぶりに最終増益
- 問題の解消にむけ1年で28%人員増加
Appleは売上2%増の純利益3.1%減
Appleの2019年3Qは増収減益となった。iPhoneが主力製品で売上高の6割近くを占めるが、ゲームサービス関連の確立などの新たな収益の確保を積極展開。
Microsoftは売上14%増の純利益21%増
Microsoftの2019年3Qは増収増益となった。AzureやOffice365などのクラウド関連事業は拡大し、Windows7の更新需要もあり、四半期過去最高を更新した。
- 売上高 前年同期比14%増の330.5億ドル
- 純利益 前年同期比21%増の106.8億ドル
- AzureやOffice365などは堅調
- Windows7のサポート終了に関する売上も寄与