世界のGAFA、中国のBAT、日本は?
世界のインターネットはGoogle、Apple、Facebook、Amazonの頭文字をとって「GAFA」と呼ばれる巨大プラットフォーマーが支配している。
しかし、中国ではバイドゥ、アリババ、テンセントの頭文字をとった「BAT」と呼ばれる圧倒的なシェアを誇る現地のIT企業が特異な市場を形成している。
日本でもGAFAの影響力は大きいが、少し特異な市場を形成している。
日本のネット覇権を争うのはDARS?
先日、日本のインターネットにおいて大きな影響力を持つヤフーとLINEの経営統合が発表された。その親会社は日本の携帯キャリアの一角を担いiPhoneを日本に広めた「Softbank」だ。
この再編を機に、国内IT企業の雄でECモールトップで第4の携帯キャリアとなった「楽天」、モバイル通信キャリアNO1の「NTTドコモ」、金融サービスなど領域を広げる「au」の、携帯キャリア4社が中心になり日本のインターネット市場の覇権を争っていきそうだ。
2019年11月時点では4社の総称は無いようだが、「docomo」「au」「Rakuten」「Softbank」の4社の頭文字をとって「DARS」とでも呼ばれるだろうか?
「d」のサービス展開を加速するNTTdocomo
携帯契約数:約7850万回線(2018年度末時点)
長年日本の携帯キャリアのトップシェアを誇るNTTドコモ。dカード、dポイント、d払い、dマガジン、dショッピングなど通信収益以外の「d」のつくサービスを積極展開する。
au経済圏構想とオープン化を進めるKDDI
携帯契約数:約5520万回線(2018年度末時点)
通信事業のKDDIの移動通信ブランドau。auの会員数を活用し金融サービスの多角化を進めau経済圏の構築を急いでいる。有料会員サービスauスマートパスや決済サービスのauウォレットなど、従来はau契約者限定であったサービスのオープン化を進める。
EC・ポイント・金融で独自経済圏を築く楽天
EC利用者数:約4800万人(2019年4月時点)
オンラインモールとして国内トップを誇る楽天。カード、ネット銀行、ポイントサービス、球団経営、サッカークラブなど、国内トップの金融サービスも保有し多角的に展開している。国内のIT企業として1兆円を超えるトップ企業であったが、YahooとLINEの経営統合により売上では超えられた。第4の携帯キャリアとして2019年秋よりキャリア事業を展開しているがサービス開始が遅れている。
YahooとLINEを傘下にPayPayで攻勢かけるSoftbank
携帯契約数:約4200万回線(2018年度末時点)
YahooとLINEを傘下に持つソフトバンク。孫さんのもと日本のインターネットの発展に影響を与えた。ZOZOの買収やYahooとLINEの経営統合やPayPayの攻勢など、2019年も大きな展開をしている。投資事業での赤字など、厳しい一面も抱えるが、GAFAとの日本市場での争いの中心的存在。