1990年代中盤から四半世紀にわたり成長を続けたインターネット。
そこにはネット社会の進化に欠かせない多くの経営者や著名人がいる。
世界と日本の主要な人物を年代別にご紹介します。
まずは1950-60年代生まれのキーマンから。
1950年代生まれ
90年代のネット黎明期当時には40代だったが2020年には70歳になる年代。
ビル・ゲイツ氏(1955-)
マイクロソフト創業者
Windowsを世に出し、PCの世界では今でもデファクトスタンダードの存在。PC時代にはInternetExplorerで高いシェアを誇ったが、2000年代のスマートフォンの波でAppleやGoogleの勢いに対抗できなかった。しかしAzureやSurfaceやOffice365など、徐々にネットの世界への影響力を出しつつある。
フォーブス長者番付世界2位の1060億ドルの大富豪。
スティーブ・ジョブズ氏(1955-2011)
アップル共同創業者
スティーブ・ウォズニアックなどと共同でアップルを設立。Macintoshの開発を主導したが、販売が振るわず早々にアップルから離れる。その後ルーカスフィルムのコンピュータ・アニメーション部門を買収し、ピクサー・アニメーション・スタジオを設立。
1996年に業績不振のアップルへ復帰。Windowsで成功を収めたライバルのマイクロソフトと提携など業績を向上させた。モバイル時代へシフトを成功させiPod・iPhone・iPadなど、パソコンからデジタル家電やモバイルサービス事業へと拡大。2011年に56歳の若さで亡くなってしまった。
現在のスマートフォン時代は、iPhoneによる功績が非常に大きい。
孫 正義氏(1957‐)
ソフトバンクホークスオーナー。
日本のインターネットは孫さんがいなければ今よりも遅れていたかもしれない。Yahoo!Japanの設立、YahooBBによるブロードバンドの推進、ソフトバンクモバイルによる携帯事業参入、iPhoneの日本発売、最近では世界を舞台にAIへの投資を行い、日本でもPayPayによるキャッシュレス覇権への挑戦やZOZO買収などまだまだ元気だ。
フォーブス長者番付もユニクロの柳井さんと一段違う次元の日本の経営者。
井上 雅博氏(1957‐2017)
ヤフー株式会社創業者。元代表取締役社長。
ソフトバンクの社長室長からYahoo!Japanへの社長移り社長として、米Yahoo!が低迷していくなかでも、日本のインターネットの中心を担った。スマートフォンへの転換期に若手の経営陣に譲り、経営から退かれていたが、2017年に米国での趣味のレース中に事故でお亡くなりになった。一度お話をしたこともあり、当時非常に衝撃を受けた。
孫さんが世界で戦う中で、井上さんが日本のインターネットを引っ張っていたように感じる。
林 郁氏(1959‐)
デジタルガレージ共同創業者。代表取締役社長執行役員グループCEO。
カカクコム取締役会長
伊藤穣一氏とともにデジタルガレージを創業。ネットの黎明期にinfoseekと業務提携、2003年にカカクコムを買収、Twitterとの資本業務提携など、積極的にネット関連企業へ投資や事業化を行う。
1960年代生まれ
社会に出た後にネット時代になった50代が中心の世代。
リード・ヘイスティングス氏(1960-)
Netflix創業者兼CEO.
1997年にNetflixをマーク・ランドルフと共同で設立。全世界で1.5億人の有料会員がいるとされる動画配信サービス。米国の主要IT企業を総称するGAFAに、影響力のある1社を追加したFAANGのNはNetflix。
南場 智子氏(1962‐)
2000年代にモバゲーなどで急成長を遂げ、プロ野球球団の経営をするまでに。ご主人の病気療養を優先するため代表権を返上されたが、2017年に起きたWELQによるいわゆるキュレーション問題の後代表へ復帰された。日本は女性の活躍が世界に比べ遅れおり、南場さんの活躍は今後も注目していきたい。
熊谷 正寿氏(1963-)
GMOインターネット代表取締役会長兼社長・グループ代表。
インターキューの頃からはじまり、GMOグループはインターネットの細かい部分を着実に広げてきた功績は大きいと思う。今回ドメインを取得したお名前.comなどGMOを何らかの形で利用している人は多いと思う。
ジェフ・ベゾス氏(1964-)
Amazon.com 共同創設者。CEO、取締役会長、社長。
GAFAの一角で世界最大のECサービスを展開し、世界の小売や物流への影響力は絶大で、日本でも書店の閉店や物流クライシスなどに少なからず影響している。AWSなどのプラットフォーム提供や、AlexaなどのAI分野の展開も、今のインターネットを表も裏も影響力の大きな企業。
フォーブス長者番付世界1位/1140億ドル
馬 雲氏<ジャック・マー>(1964-)
アリババ創業者。
中国最大のEC企業。流通額は世界トップクラス。アリペイなどのQR決済なども展開している。ソフトバンクの孫さんと親交が深い。2019年9月にアリババ会長職を退任した。
三木谷 浩史氏(1965-)
楽天ゴールデンイーグルスオーナー。
楽天市場を中心に、楽天ポイントをうまく活用し、楽天トラベル、楽天カード、楽天銀行、楽天証券、楽天edy、ラクマなど、買収などによりいわゆる楽天経済圏を拡大し続けている。2019年は第4のキャリアとして、携帯電話事業が開始されるが、整備の遅れなどで現状は試験的な参入の状態。
Jリーグのヴィッセル神戸のオーナーでもあり、大物外国人を次々獲得したり話題は絶えない。キャッシュレス社会の形成に向けてもカードNO1の楽天カードもあり、日本での中心的な存在になるか。
夏野 剛氏(1965‐)
NTTドコモでiモードの立ち上げの中心人物。のドワンゴ代表取締役社長。
今はスマホ全盛の時代だが、日本のガラケーはおそらく世界一の進化を遂げていた。ドコモを退社後も各方面で活躍を続け、KADOKAWAの取締役や多くの企業の社外取締役を務める。
伊藤 穣一氏(1966‐)
デジタルガレージ共同創業者。代表取締役社長執行役員グループCEO。
元マサチューセッツ工科大学教授・元MITメディアラボ所長
林郁氏とともにデジタルガレージを創業。多数のIT関連会社を起業し、国内外でネット関連の知識人として活躍。
ネット関連以外の著名人
1950年代生まれ
安倍晋三(政治家)、坂本龍一(音楽家)、鳥山明(漫画家)、明石家さんま(芸人)
プロスト(F1)、プラティニ(サッカー)、トム・ハンクス(俳優)、マドンナ/シンディ・ローパー(歌手)
1960年代生まれ
野茂英雄(野球)、三浦知良/ファン・バステン/バッジョ/マラドーナ(サッカー)、
ダウンタウン(芸人)、山中伸弥(研究者)、セナ(F1)、マイク・タイソン(ボクシング)、マイケル・ジョーダン(バスケ)、カール・ルイス(陸上)、ジョニー・デップ/トム・クルーズ/ジョージ・クルーニー/ジェニファー・ロペス(俳優)、セリーヌ・ディオン(歌手)
次回は1970年代生まれ以降の主な人物を紹介。